地上権(ちじょうけん)とは、借地権のひとつで、他人の土地のうえを工作物や植栽などで使用できる権利のことをいいます。借地権と違って登記を必要とします。
用語の意味
地上権とは、道路・橋・トンネル・用水路を所有するためにまたは農作物の工作や竹林植栽のため、他人の土地を使用する権利です。
借地権との違い
地上権が法律上物権なのに対し、借地権は法律上債権として扱われます。借地借家法によって強く保護され、継続使用の権利が認められる他、地上権と同じように不動産登記もできるなど、物権としての性格も有しています(これを借地権の物権化指向と呼びます)。
そうした意味で両者は似ていますが、地上権は以下の点で借地権と異なります。
- 地上工作物は建物以外にも広く認められる
- 登記を要件とする
- 抵当を設定できる
- 売却に関し土地所有権者の承諾が不要
- 賃料の授受を伴わないケースもある
地上権の評価
地上権設定料は土地使用制限の程度に応じ、土地評価額の2割から7割とされています。地上権の目的となっている土地は、その分だけ評価が下がります。
相続税法では地上権評価を以下の通りとしています
- 土地の評価額×残存期間に応じた一定の割合
区分地上権関しては、
- 土地の評価額×土地使用制限の程度に応じた一定の割合
(トンネルに関しては30/100)