課税遺産総額(かぜいいさんそうがく)とは、相続税を計算するための基準となる金額のことをいいます。正味の相続財産から、基礎控除額を控除した金額です。
用語の意味
課税遺産総額とは、相続税法上の用語であり、正味の相続財産から基礎控除額を控除した金額で、相続税の課税ベースとなります。
基礎控除額
次の算式により計算します
3000万円∔600万円×法定相続人の数
被相続人に養子については、実子がいる場合には1人、実子がいない場合には2人を限度として法定相続人の数に算入できます。ただし、特別養子縁組による養子に関しては制限はありません。
基礎控除額については、平成25年度の税制改正により(5000万円∔1000万円×法定相続人の数)より4割減額されました。
課税遺産総額がマイナスの場合
課税遺産総額がマイナスなら、相続税は課税されません。
この場合は、一般的には相続税の申告書も不要ですが、税制上の優遇措置を受けるために申告書の提出が必要な場合もあります。これを申告要件と呼び、「小規模宅地等の課税価格の特例」などがこれに該当します。
なぜ課税遺産相続を計算するのか
被相続人の遺産総額をベースに相続税を計算する方式(遺産取得課税方式)により、遺産分割による節税行為を防止しています。