暦年贈与と連年贈与とは?贈与税の基礎控除の考え方

暦年贈与と連年贈与とは?贈与税の基礎控除の考え方

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色々な種類がある相続税対策の中でも、贈与税を避けながら少しずつ生前贈与していく方法はポピュラーなものです。ただ、やり方を間違えると後からとんでもない贈与税を課せられることがあるため注意が必要です。

暦年贈与とは?

「毎年、少しずつ贈与すれば贈与税はかからない」というのは多くの人が一度くらい耳にしたことがあるのではないでしょうか。これは「暦年贈与」と呼ばれる方法ですが、受贈者(もらう人)1人あたり基礎控除と呼ばれる非課税枠があり、1年で110万円とされています。これを上手に使えば少しずつ相続財産を減らしていくことができ、かつ贈与税も回避できるということになります。

暦年贈与の活用方法

暦年贈与による対策に向いているのは「相続開始までに時間がたっぷりある人」です。たとえあげる相手が1人か2人であっても、10年、20年といった時間をかければかなり相続財産総額を圧縮することができます。また「あげる相手が多い人」も向いているといえます。あくまでも贈与税の基礎控除は「もらう人ごと」にカウントするので、1年の間であってもたとえば5人の相続人に110万円ずつ贈与すれば、年間550万円ずつ相続財産を圧縮できるわけです。つまり、それほど相続開始までの猶予がない人でも割と早いペースで相続税対策を進めることができます。ただ、相続開始前の3年以内になされた贈与は「相続財産に持ち戻して考える」ということになっているため、生前贈与で相続税対策をするのであれば早く始めるに越したことはありません。

連年贈与とは?

暦年贈与の利用で気をつけておきたいのが、贈与の時期、やり方です。あまりにも毎年決まった時期に決まった金額を贈与していると、税務署は「実は最初から全額を贈与するつもりだったのだろう」とみなします。これを「連年贈与」といいますが、そうなると基礎控除は最初の1回分にしか適用されず、その後贈与された全額に対して贈与税が課税されてしまうのです。

連年贈与とみなされないための対処方法

では、連年贈与とみなされないためにはどうすればよいのでしょうか。1つめは「贈与する金額を毎年変える」ということ、2つめは「贈与する時期を毎年変える」ということ、3つめは「途中で贈与しない年をはさむ」ということです。このように不規則な形で贈与すれば今度は税務署側が連年贈与だったことを証明しなければならないので贈与税は課税されない可能性が高くなります。
相続税節税効果の高い「暦年贈与」ですが、使い方には工夫が必要ですので、税理士とよく相談の上で慎重に行うようにしましょう。