相続の割合、配分とは?

相続の割合、配分とは?

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相続が発生した場合、その遺産の分配方法はケースバイケースですが、大まかに分けて法定で決まっている割合を相続する場合と、任意で割合を決めて相続する場合があります。

また、遺言などで被相続人の自由な意思で遺産を分けることも出来ますが、民法によって相続人が最低限の遺産を相続できる遺留分なるものがあります。
これらを順を追って詳しくご説明していきましょう。

まずは法定相続人について

法定相続分の話をする前に、法定相続人の説明を簡単にします。下記の順位から該当する相続人がこれから説明する法定相続分を相続することになります。

1死亡した人の配偶者
2死亡した人の子供
3死亡した人の直系尊属(父母や祖父母など)
4死亡した人の兄弟姉妹
※相続を放棄した人は初めから相続人でなかったものとされます。
※内縁関係の人は、相続人に含まれません。
(民法887条、889条、890条)

法定相続分とその割合

法定相続分とは民法が規定する法定相続人が相続する遺産の割合になります。
その遺産の割合は法定でどのように定められているかは以下のケースに分けて紹介します。
(※例として、遺産は3000万円と仮定し計算します。)

A配偶者と子
配偶者で2分の1、子は全員で2分の1を等分します。
例)母、子供2人
母1500万円、子750万円、子750万円

B配偶者と父母
配偶者(子、孫がいない)が3分の2、親は3分の1。両親とも健在であれば2等分します。
例)配偶者、母、父
配偶者2000万円、母1000万円、父1000万円

C配偶者と兄弟姉妹
配偶者(子、孫、父母、祖父母がいない)が4分の3、兄弟姉妹は全員で4分の1を等分する。
例)配偶者、兄、姉
配偶者2250万円、兄375万円、姉375万円

D該当する相続人が本人のみ(他に誰にも法定相続人がいない)
全部の遺産を相続します。

遺留分とその割合

遺留分とは、被相続人の兄弟姉妹以外の相続人に対して留保された遺産の割合をいいます。 被相続人の兄弟姉妹以外の相続人には相続開始とともに相続財産の一定割合を取得しうるという権利(遺留分権)が認められます。(民法1028条)
遺留分の金額を上記で説明した法定相続分のケースと同じように解説します。

A配偶者と子
配偶者で4分の1、子は全員で4分の1を等分します。
例)母、子供2人
母750万円、子375万円、子375万円

B配偶者と父母
配偶者(子、孫がいない)が3分の1、親は6分の1。両親とも健在であれば2等分します。
例)配偶者、母、父
配偶者1000万円、母250万円、父250万円

C配偶者と兄弟姉妹
配偶者(子、孫、父母、祖父母がいない)が2分の1、兄弟姉妹には遺留分はありません。
例)配偶者、兄、姉
配偶者1500万円、兄0円、姉0円

D該当する相続人が本人のみ(他に誰にも法定相続人がいない)
2分の1が遺留分となります。

法定相続分ではない配分とは?

民法で法定されている相続分の分配方法の他に、被相続人が定めた分配方法で「遺言」や、相続人で協議をして分配方法を決める「遺産分割協議」が任意で相続をさせる方法といえます。
遺言や死因贈与、遺贈などの場合には上記で説明した遺留分権が発生
します。

なお、遺産分割協議を行ったあとには遺留分減殺請求は当然出来ません。
(協議で同意している以上、遺留分という概念はありませんので)
だだし、相続人全員の同意があれば遺産分割協議を再度行うことにより、遺産の分配を再設定することは可能です。

最後に

家庭裁判所などで争われている「遺産分割審判」や「遺産分割調停」の件数は、年々増加傾向にあります。平成12年度から約10年間で約2倍増という結果が出ており、また、相続発生時(死亡時)に裁判所への相談している割合が最大で14.8%まで達しています。これは、誰かが亡くなった時に、約15%の割合で裁判所へ相談していることになります。

つまり、統計から分かるように相続時におけるトラブルの火種がとても身近で起こっていることがご理解いただけると思います。家庭裁判所にまで発展しないトラブルのケースも含めると一体どれくらいの件数になるのでしょうか。

無駄な争いを生まない為にも、遺産を分配する際には、相続人同士の互いの歩み寄り、思いやりによる対話や姿勢が重要かも知れません。

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