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最終更新日:2021/11/16

相続税の申告について聞きたい【最重要14項目】・素人を代表して税理士に聞いてみた

古尾谷 裕昭

この記事の執筆者 税理士 古尾谷裕昭

ベンチャーサポート相続税理士法人 代表税理士
東京税理士会 登録番号104851

東京、横浜、千葉、大宮、名古屋、大阪、神戸など全国の主要都市22拠点にオフィス展開し、年間2,200件を超える日本最大級の相続税申告実績を誇る。 業界最安水準となる明朗料金ときめ細かいフォローで相続人の負担を最小にすることを心がけたサービスが評判を得る。1975年生まれ、東京都浅草出身。

PROFILE:https://vs-group.jp/sozokuzei/supportcenter/profilefuruoya/
書籍:今さら聞けない 相続・贈与の超基本
Twitter:@tax_innovation
YouTube:相続専門税理士チャンネル【ベンチャーサポート相続税理士法人】

こんにちは。ライターの観音(かんのん)です。

相続税って国民の義務にもかかわらず、誰にいくら税金がかかるのか、どうやって手続きするのか、いつまでに何をしなければならないのか、納めなかったらどうなるのかなどなど、全体的にいまいちピンとこないですよね。

しかもこれ、多くの人が「親が亡くなってそれどころじゃないタイミングで、ほぼ初見で」クリアしなければならないイベントなわけです。鬼畜クエストにもほどがある。なんで学校でもっと詳しく教えてくれなかったんだ!

とはいえ義務は義務、法律は法律。こわい税務署に目をつけられないように、正しい知識を身につけておかなければなりません。

というわけで今回も相続税の申告を理解できていない日本の全国民を代表して、税理士さんへのインタビューを実行してきました。

「相続税よくわかんない……」というレベルの僕に

  • ・相続税の申告の流れ
  • ・必要な書類とその書き方
  • ・税理士さんにお願いするときの金額の目安

などについてわかりやすく説明してもらおうと思います。

近藤先生、今日はよろしくお願いします!

よろしくお願いします。

人物紹介

人物紹介:観音(かんのん)
税金を絶対に払いたくないと考えているフリーランスのライター。日本三大謎税である「相続税」「贈与税」「固定資産税」の謎を究明すべく、詳しい人に話を聞く。

人物紹介:近藤 洋司
ベンチャーサポート相続税理士法人のベテラン税理士。税を知り、税によって生かされている税の化身。「あまりにも税金に対して詳しすぎるため、国税庁から目をつけられている」という噂が流れているが、実際のところは不明。

今日は「相続税の申告」について根堀り葉掘り聞いていきたいと思います。
とは言っても、よくある税金相談だと油断しないでくださいよ。
僕の理解力の悪さは並大抵ではありませんからね!

望むところです。

今回聞きたいことは全部で14個。まとめるとこんな感じです。

  1. 疑問1 相続税の申告って誰がするの?
  2. 疑問2 相続税申告ってみんなしてる?
  3. 疑問3 相続税の申告っていつするの?
  4. 疑問4 相続税の申告がいらない場合って?
  5. 疑問5 相続税申告の手続きの流れは?
  6. 疑問6 相続税申告のための必要書類は?
  7. 疑問7 相続税の申告書類の書き方は?
  8. 疑問8 相続税申告の添付書類は?
  9. 疑問9 相続税の申告・納税の具体的なやり方は?
  10. 疑問10 相続税の申告期限に間に合わなかったら?
  11. 疑問11 相続税を申告すると、税務署に調査される?
  12. 疑問12 「相続税についてのお知らせ」って何?
  13. 疑問13 相続税申告って自分でできますか?
  14. 疑問14 税理士に頼むといくらかかりますか?

いいですね。この14個の疑問にお答えすれば、相続税の申告の全容をしっかり理解していただけるはずです。では順番にいってみましょう!

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疑問1 相続税の申告って誰がするの?

まず申告する人についての質問です。相続税申告って、誰がしないといけないんですか?

相続税の申告を行なうのは「相続人」です。
相続人とは、亡くなった方の財産を受け取る人のことで、民法に定められています。
ちなみに、亡くなった方のことは「被相続人(ひそうぞくにん)」と呼びますので覚えておいてくださいね。

民法に定められている「財産を受け取る相続人」って具体的に誰のことなんです?

相続人は、亡くなった人の家族構成により異なります。
まず被相続人の奥さんや夫、つまり配偶者は必ず相続人になります。

自分が亡くなった時に、妻が生きていれば、妻が相続人ということですね。

はい、そして子どもがいれば、子どもも全員相続人になります。

ほうほう、シンプルですね。
妻と子どもが3人いた場合、合計4人が相続人ということで合ってますか?

はい、合ってます。
子どもがいる場合は、以上で終わり。相続人は4人です。

へーー、親とか兄弟は関係ないんですね。
もっと人間関係がドロドロするイメージがあったんですが。

いえいえ、これで十分ドロドロしますよ(笑)。
子どもと聞けばシンプルですが、親が亡くなる頃にはそれぞれ家庭を持っていますからね。
長男の嫁などが問題に絡んでくることが多いです。
あとは誰が介護していたか、なども揉めるポイントですね。たとえば長男夫婦が何年も老後の面倒を見ていたから自分が多く相続したいと主張して、次男はそれを受け入れない、とか。

ああ……揉めそう……。

次に、子どもがいない場合は、被相続人の親が相続人になります。
仮に両親ともにご健在だった場合、配偶者は必ず相続人になりますので、
配偶者と自分の両親の合計3人が相続人となります。

子どもがいない場合は、親にいくんですね。

最後に、子どもがおらず、両親ともに亡くなってしまっている場合は、被相続人の兄弟姉妹が相続人になります。
仮に自分の弟1人がご健在だった場合、配偶者は必ず相続人になりますので、配偶者と自分の弟の合計2人が相続人となります。

まとめると、相続税の申告は「相続人」がする。
その相続人というのは、家族構成によって
配偶者・子・親・兄弟姉妹の誰かになるということですね。

はい。おっしゃる通りです。

疑問2 相続税の申告がいらない場合って?

あれ?じゃあ、妻や親が亡くなったら必ず相続税の申告をするってことんですか?
生まれてこのかた、相続税を申告しているシーンに出合ったことがないですけどね。

相続税の申告は、基本郵送で行ないますから。街では出合わないでしょうね(笑)。
そもそも亡くなったときの財産の金額が一定額以下の方は、相続税の申告もいらないし、相続税を納めなくてもいいんです。

その財産の一定額っていくらなんですか? 1億円くらい?

その一定額のことを「相続税の基礎控除」と言うんです。
そして相続税の基礎控除には計算式があります。

あっ!相続税の基礎控除のことですか!!
それは前回聞いたので覚えてますよ!
3,000万円にいくらか足せばいいんですよね?

そうです。正確な算式はこちらです↓

疑問3 相続税申告ってみんなしてる?

やっぱり、財産が少なければ申告しなくていいってことですね!
でもお金持ちの方って、みんなちゃんと申告してるんですか?

実は、国税庁が統計を出してまして
これによると、年間約130万人という死亡者のうち相続税申告が出された数は10万5千件くらいですから、だいたい死亡者の8%の方が申告をされていますね

上位8%がお金持ちの線引きというわけですね。

相続税のうえでは、そういうことになりますね。
税務署もマイナンバー制度の導入などにより、個人の財産情報を把握しやすくなっているので、相続税の脱税はほかの税金の脱税よりも見つかりやすいと言われています。

なるほど、相続税からは逃れられないんですね。
あれ? そういえば、配偶者にはほとんど相続税がかからない、って聞いたことがあるんですけど。

「配偶者の税額の軽減」のことですね!
はい、これを使えばよほど高額な財産の相続でない限りは、相続税が0円で済みます!

でも気をつけてください。配偶者の税額の軽減を使って相続税が0円となっている場合は、かならず相続税の申告を出さないといけないんです。

相続税が0円なのに申告をするんですか?

そうです。財産が基礎控除以下の人と区別して、申告はするけれど税額の支払いはないというパターンです。

なるほど。
配偶者が財産を相続する場合は、そういった優遇措置があるんですね。

はい、「相続税の配偶者控除」とよく言われるのですが、これは大事なので別のページで詳しく解説しておきますね!

疑問4 相続税の申告っていつするの?

じゃあ、相続税がでる人や、相続税は0円だけど配偶者の税額の軽減というのを使いたい人が、相続税の申告をするんですね?

はい! そういうことです。

相続税の申告って、いつすればいいんですか?

相続税の申告期限は「亡くなった日から10カ月以内」と決まっています。
厳密には亡くなった日ではなくて、「相続開始を知った日」なのですが、特殊なケースを除けば、亡くなった日からという理解で問題ありません。

疑問5 相続税申告の手続きの流れは?

では、いよいよ相続税申告の手続きについて聞きたいんですが、何から手を付ければいいんですか?

まずはこれを見てください! 身内がお亡くなりになった後の相続税申告の手順の全体像をまとめてみました。

うわーーー! やること多いですね。

そうですね。相続税申告は短期間で一気に終わらせることはできませんので、ひとつひとつ手順に沿って、できるだけ早く動き出さなければ、完了できないと思います。

そしてまず、お葬式や死亡届の提出が終わって一段落したらスタートしていただきたいのは、遺言書の有無の確認です。

遺言書の有無?
「亡くなった人が遺言書を書いていたかどうか」ということですか?

はい、そうです。

どうやって確認するんですか?

普通は、遺言書を書いていれば家族の誰かがそのことを知らされているはずです。
もちろん、黙って書いている場合もあるので、預金通帳や不動産の権利証のある金庫の中などを探してみましょう。貸し金庫に置いてある場合もあります。

ほうほう。うちの親も残してくれてるといいな……。

続いてやってほしいのが、相続人の特定です。

相続人の特定ってなんですか?

さきほど、亡くなった人の家族構成の話をしましたよね?
再婚されている方や、婚外子がいる方などは家族が知らない相続人の存在が、亡くなってから発覚するようなこともあるんです。
そういった存在を確認することを、相続人の特定と言います。

おおー、一気にドラマっぽくなってきましたね。
でもそんなの、どうやって調べるんですか?

被相続人の生まれてから死ぬまでの戸籍謄本をすべて取得すれば分かります。
戸籍謄本は本籍地の市区町村役場に、実際に行くか郵送するかによって請求することができます。

面倒くさそうですねー。

はい、特に被相続人が何度も引っ越ししたり本籍を変えたりしている場合は、複数の役所に問い合わせることになり手間がかかります。
役所で用意しておく書類には戸籍謄本以外にもありますので、詳しくは 疑問8 相続税申告の添付書類は? で図解しておきます。
役所で必要書類がそろったものとして、次に進みましょうか!

もうすでに、自力でやりきる気持ちが折れかかってきました……。

では一気に進めちゃいましょう!
次に気をつけなくてはならないのが、相続の承認と、所得税の準確定申告です。

めちゃくちゃやること多いですね。

はい、しかも全部大事なことばかりです。
特に、相続の承認は亡くなった日から3カ月以内、
所得税の準確定申告は4カ月以内、という期限があるので要注意です。

まず、相続の承認ってなんでしょうか?

相続人は、被相続人の財産をそのまま受け取るか、受け取らないかを選ぶことができます。
被相続人の財産には、プラスのものだけではなく、借金などマイナスのものもあるからです。

え? 借金も相続させられることがあるんですか?

借金も相続させられる「ことがある」というよりも、亡くなってから3カ月何もしなければ、自然とそうなります。なので本当に注意が必要です!

怖い!

ただ、相続税の申告を心配するような財産のある方はそのまま相続すると思います。
その場合は、なんの手続きも必要ありません。

借金の相続の話がめっちゃ気になりますが、今回は相続税の申告、つまりお金持ちの話なので、続きを急ぎましょうか!

はい、そうですね。
次は、所得税の準確定申告です。
相続税の申告期限は亡くなってから10カ月以内なのに対して、所得税の準確定申告は亡くなってから4カ月以内です。
なので相続税の申告と切り離すことができません。

亡くなった人からも所得税をとるんですか?

はい、あくまで生きていた期間のものですけどね。
その年の、1月1日からお亡くなりの日までに収入がある方は、計算して納税しなければなりません。

ただし、ざっくり言うと、
生きている時に毎年確定申告をして所得税を納めていた人や、たまたま亡くなった年に不動産や株式などの財産を売買した人が対象で、亡くなる前の数年間、年金収入だけで確定申告していなかったような方はあまり気にしなくても構いません。

なるほど、これも相続の承認と同じく、何もしなくていい人もいるということですね。

はい、自分が必要かどうかチェックだけしておいていただければ大丈夫です!

さて、下準備が整ったところで、相続税申告に手をつけましょうか!

ようやくたどり着きましたか。総本山に。
では聞きますが、相続税の申告って一言でいうと、なんですか?

ざっくり言うと「申告書という書類に記入しながら、相続税がいくらになるかを計算すること」ですね。

ほう。それだけ聞くと簡単そうですが、その計算が難しいんでしょう?

実は、相続税の計算自体はそこまで難しくいってことでもないんです。
入力すればソフトが自動で計算してくれるレベルですからね。

じゃあ、何が難しいんですか?

正しい財産の金額を拾うこと、ですね。
相続税の申告はこれがすべてと言っても過言ではありません。

ほうほう。正しい財産の金額を拾うことがなぜ難しいんですか?

たとえば、土地や建物の金額がいくら? ってすぐには計算できないですよね?
買ったときの金額もあれば、売却査定の金額もあります。

ああそうか。財産って現金とか預金だけではないですもんね。

そうなんです。他にも、別の人の名義になっている定期預金とか色々あります。
ただ今回は 相続税の申告を完了すること についてお話ししたいので、正しい金額計算についてはこちらの記事で詳しくお話します。

さて、財産の金額が判明したら、財産目録を作成しましょう。
財産目録とは、財産の種類と金額を一覧にしたものです。

ここまでくれば、近藤先生が一番難しいと言っていたところは終わりですね。
もう気を抜いてもいいですね?

それがですね。すぐに次の山場がくるんです。
遺産分割協議書の作成です。

ほら出た難しい専門用語。なんですか、遺産分割協議書とは?

被相続人が遺言書を残していれば不要な手続きではあるんですが、遺言書がないほとんどの家庭では、相続人全員で財産の分け方を決めて、それを紙に書き、全員の実印を押します。

かなり大変そうですね。

書類自体はそこまでややこしいものでもなく、作業という意味では、さきほどの財産の金額を拾うことのほうがよっぽど大変なんですが……。

い、意味深ですね。

……はい。遺産分割協議書の作成は作業の大変さではなく、精神的な大変さです。
ご家族仲によりますけれど。

つまり、揉めると大変ということですか……。

はい、その通りです。
ここは税理士が入っても直接の解決はできません。相続人同士が納得するかどうかの話しですから。
ただそうは言っても、よほど大揉めしない限りどこかで妥協点を見つけて、財産の配分は決まることが多いですけどね。

一番「相続」らしい作業ですね……。

はい。
遺産分割協議書も作成できたら、いよいよ相続税申告書の仕上げです。

あれ? 相続税の申告書ってさっき終わってなかったんですね?

さっきは財産目録を作成したところで止まっていましたね。
なぜかと言うと、相続税は財産の配分方法が決まらないと計算できないんですよ。

なるほど、財産の金額と配分方法が決まってはじめて、相続税が計算できるんですね。

はい、その2つが一番大事ですね。
もちろん、細かな計算や税額控除など、専門的な面でチェックしないといけない所はありますが、その2つが分かれば相続税の計算が完了できます。

相続税額の計算式に当てはめると、申告書も完成と!!

はい、これで相続税の申告書が完成しました!

疑問6 相続税申告のための必要書類は?

あれ? 相続税申告の手順はさっきので分かりましたが、実際、どんな書類に書き込めばいいんです?

ここは表で説明しますね。
以下に「相続税の申告書は全部で何種類あって、何に記入すればいいか」をまとめました。

めちゃくちゃいっぱいありますね!
これ、全部書かないといけないんですか?

いえいえ。書かないといけない書類はだいたい次の6種類に決まってますね。
もちろん、財産の種類などが増えればもっと増えるんですが。

作成の順番は、第9表、第11表、第13表をまず作成してから、第2表、第15表を作成し、最後に表紙となる第1表を完成させましょう。

これ、手書きするんですか?

手書きする人もいますが、数字がひとつ変わるとすべて連動して変わりますので、相続税の申告ソフトを使用して作成するのが一般的ですね。

疑問7 相続税の申告書類の書き方は?

手書きでもソフトでも、書く内容は変わりませんので書き方をカンタンにご説明しましょうか。

はい、お願いします。

たとえば、第11表を見てみましょう。

基本的には、用紙にそれぞれ何を書くかの項目が記載されていますので、それに従って財産ごとにこのように埋めていきます。

書くマスが小さくて、高齢者に優しくないですねー。

そうですね(笑)。
このように用紙と記載例をしっかり見ながら書けば、ひとつずつ埋めていけると思います。
他の書類とその記載例も国税庁のホームページに掲載されています。

疑問8 相続税申告の添付書類は?

ふーーーっ。ようやく申告書が全部書けましたね。
これで相続税申告は完了ですか?

いえ、実は相続税の申告をするときは、この申告書類一式のほかに、添付資料をつけないといけません。

ええー。まだ資料が必要なんですね。
どんな資料を用意するんですか?

大きく分けると、身分(戸籍など家族関係)に関する資料と、財産に関する資料を用意しなくてはなりません。
申告書に添付するために、たくさんの資料を役所や金融機関で集めてこなくてはならないのは事実ですが、先ほど一番難しいとお伝えした「正しい財産の金額を拾う」ためにも、これらの資料はどのみち必要になってきます。

結婚相談所に入会するときに、戸籍謄本が必要になるようなもんですね……。

なんですかそのなまなましい例え(笑)。
相続税申告書に添付すべき書類も一覧にしておきますね。

ひえーーー(汗)、めっちゃありますね。

はい! 大変ですが、頑張って集めてください!!

疑問9 相続税の申告・納税の具体的なやり方は?

さあ、申告書も添付書類もすべてばっちり用意できました。
準備できたら税務署に申告書・添付書類と現金を持って行くんですか?

もちろんそれでも良いんですが、基本的には申告書と添付書類は税務署に郵送し、納税は納税の用紙がありますので、それに自分で記入して金融機関の窓口で納めることが多いですね。

申告書は郵送ですか。どこの税務署に宛てればいいんです?

良い質問ですね!!
提出する税務署は「被相続人が亡くなった日の住所」を管轄する税務署ですね。
管轄税務署はこちらでお調べいただ頂けます。

税務署に申告書を郵送する際は、控えを残すことを忘れないでください!
控え用の申告書と切手を貼った返信用封筒を同封しておけば、収受印を押した申告書の控えを税務署から返送してくれます。

提出する前にコピーを残しておけばいいんじゃないですか?

そうですね。それが楽なのですが、「税務署の収受印が押してある書類」だと間違いなく正式なものと分かりますので、できれば控えを返してもらってください。

なるほど。
納税の用紙っていうのは、税務署から送られてくるんですか?

いえ、勝手に送られては来ないので、こちらから取りに行かないといけないですね。
申告書の用紙と違って、3枚つづりの複写式になっているので、近くの税務署に取りに行くしかないかもしれませんね。

ええー! 納税の用紙のために税務署に行くんですか? 大変だなあ。

申告書のソフトでしたら、プリンターから印刷できるものもありますが、一般の方はそのソフトをお持ちでないですもんね。

相続人の人数分の納税用紙が入手できたら、相続税の申告書に記載したのと同じ数字、つまり相続人ごとの相続税額を、1つずつ転記していきます。

ボールペンで、書き間違えできないので緊張しますね。

はい(笑)。
正確に転記できたら、この納税の用紙は税務署に提出せずに、自分で金融機関の窓口まで持参します。

現金で納税ですか?

いえ、高額になるケースも多いので、納税額以上の口座残高がある金融機関の窓口に行って、預金からそのまま支払うことがほとんどですね。
キャッシュカードと銀行印の持参をお忘れなく!

分かりました!
いやーーーー! めちゃくちゃ大変でした!!
でも、申告書を郵送して、相続税も納めたら、もうさすがに全部終わりですよね!?

そうですね! お疲れ様でした!

お疲れ様でした!
今日はいつも以上に疲れたなーー!
近藤先生、そこらで一杯どうですか?

あれ?
でも全国民を代表した質問がまだ残ってません?

……。

疑問10 相続税の申告期限に間に合わなかったら?

僕としたことが、大事な質問をするのを忘れるところでしたよ!

相続税の申告期限に間に合わなかった場合ってどうなるんですか? 今回は近藤先生のような税理士さんに教えてもらえたからよかったものの、誰にも相談できず、申告期限を過ぎてしまった人とか。

期限後申告と言って、税金を5%余分に支払わなくてはなりません。

一日遅れただけでも、ですか?

はい、申告期限は絶対ですので。
また5%というのも最低限の罰金で、税務署に先に見つかったらもっと高くなってしまったり、遅れた日数に応じて遅延分の利息もかかってきます。

税金恐ろしいですね。1000万円の5%がかかったとしたら50万円ですよ。ハワイ行けますよ。

相続税に関しては罰金だけで済めばまだマシですよ。

ど、どういうことですか?

申告期限内でなければ利用できない特例などもあって、その特例だけで相続税が数百万円以上変わることもありますからね。

そ、そりゃ税理士に頼む人が多いわけですね(汗)

疑問11 相続税を申告すると、税務署に調査される?

そういえば、相続税の申告を税務署に郵送しますよね?
その郵送された申告書を見て、税務署がいろいろチェックするんですか?
いわゆる税務調査っていう。

いえいえ。それは税務調査じゃないですよ!
しかも、郵送された申告書を税務署がすぐにチェックすることもありません。

えっ? チェックするために出すんじゃないんですか?

もちろん、数字の足し算が合っていないとかの明らかなミスがあれば、税務署からすぐに電話がかかってきますが、申告書の正誤をしっかり見るのは、提出から数カ月後ですね。
提出された段階で全部を見ていたら、時間がものすごくかかってしまうので、税務署は一旦、申告書をそのまま受理します。

へーー。じゃあ税務調査っていうのはいつされるんですか?

申告してから3、4年後とかにくることも普通にありますね。
最大7年間は安心できないと覚えておいてください。

7年も!!

税務調査が来てしまうと、8割以上の人が追加で税金を納めさせられる というデータを国税庁が公表しています。
税務署に怪しまれないよう、きっちり計算することも大事ですね!

8割以上……。税務調査が来ちゃうとほぼアウトってことですね…

疑問12 「相続税についてのお知らせ」って何?

僕は見たことないんですが、身内が亡くなったら税務署から封筒が届くことがあるんですよね?

はい、よくあるのは「相続税についてのお知らせ」ですね。

「このお知らせは、死亡届出書を市区町村窓口に提出された方に送付しています。」って書いてますね……。

はい、実際には預金残高の多い人とかに多少はターゲットを絞って郵送していると思うんですけどね。真実は分かりません。

これが届いたら、自分の家族がめっちゃ監視されてるみたいに思いますね……。

はい……。まあ、これが届いても届かなくても、申告が必要なだけの財産があれば、きっちり申告するしかないですね!

これが届いても、相続税の申告をしなくていいケースもあるんですね?

はい、税務署もそこまで正確に把握しているわけではありませんので、財産が基礎控除以下だったら、申告はいりません。

疑問13 相続税申告って自分でできますか?

ここまで教えてもらってアレなんですが、相続税の申告って、素人が自分で作成することってできますかね?
僕にはゼッタイ無理ですが。

ううーーん。不可能ではないですが、一歩間違えると逆に税金を損してしまうこともありますからね。
財産の中に不動産が含まれていたり、特例を使ったりする場合は、専門家に任せていただ頂いたほうが間違いないでしょうね!

ですよね。僕は特にこういうの苦手なので、絶対自分でやらずにお願いすると思います。

疑問14 税理士に頼むといくらかかりますか?

でも、税理士さんっていくらぐらいで相続税の申告を代行してくれるもんなんですか?

そうですねー、税理士によってまちまちですが、昔は相続財産の金額の1%弱くらいが相場と言われてました。

例えば、財産が1億円だったら、税理士の料金が90万~100万円位かかるということですね!

はい。
もちろん、税理士によっても違いますし、同じ財産額でも財産の種類によって変わってきますが。
ただ、最近はもうちょっと安い税理士も多いです。

税理士さんもビジネスですもんね!

はい。インターネットで比較されることが増えましたからね。
例えば、当社の料金だと財産1億円で40万~50万円台でお手伝いさせていただくことが多いです。

それぐらいだと、依頼もしやすそうですねー。

はい、相続専門の事務所ならではの料金だと思いますよ!

僕は料金うんぬんよりも、近藤先生の人柄に惚れましたよ!
こんなに気さくで、優しくて、説明がわかりやすくて、相続税に詳しい頼れる税理士は他にいませんね。
さっ、一杯いきましょう!

(奢ってほしいだけだな、この人……。)

 

相続税おもしろ丸分かりシリーズ
全6回








 

 

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