相続税を自分で計算できる相続税計算ガイド

まずは、相続税を概算計算してみよう!

相続税の計算をする前に、まずは下記のシミュレーションフォームで、概算の相続税を計算してみましょう。

相続税簡単計算

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ステップ1法定相続人の入力

配偶者の有無
子供

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合計額
万円

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※当シミュレーションは、各法定相続人が法定相続分で相続するものとして算出した概算の相続税額を表示します。参考数値としてお考えください。
※Javascriptを利用しています。ご利用環境における動作の保証は致しかねます。
※平成27年1月1日以降の税制に基づき計算しております。
※当シミュレーションはあくまで概算税額の算出です。シミュレーション結果を利用したことで生じた不利益や損害等に関しましては、弊社では責任を負いかねますのでご了承ください。

相続税計算結果

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法定相続人
1人 【 配偶者 |
財産総額
1000万円
基礎控除額
3600万円
課税遺産
0円

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相続税の計算というと、専門家に依頼しないととてもわからない…というイメージをお持ちの方もおられるかもしれません。
しかし、相続税の計算は基本的な部分であれば専門知識がなかったとしても理解することはそれほど難しいことではありません。

実際の申告手続きについては税理士に相談するにしても、スムーズに手続きを進めるために相続税計算の大まかな流れについて理解しておくことは大切です。

そこで、相続税計算の基本的な仕組み・流れについて、相続税の計算を事例によって解説させていただきます。

これから相続に関する手続きを行う予定の方、「相続税がかかる?」「どれくらいかかるのか?」を知るため相続税の試算をしたい方は是非、参考にしてみてください。
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目次

  1. 相続税額は税務署が決めるんじゃない!?
  2. 2016年から2017年の相続税3つのポイント
  3. あなたは相続税がかかる?かんたんチェック
  4. 相続税計算の4ステップ
    1. 正味の相続財産の計算
    2. 相続の対象となる財産一覧
    3. 現金預貯金、有価証券などの場合
    4. 路線価による土地評価方法
    5. 評価倍率法による土地評価方法
    6. 小規模宅地の特例とは
    7. 建物の評価方法
    8. 生命保険の評価方法
    9. 家庭用財産の評価方法
  5. 相続税の基礎控除額の計算
  6. 課税遺産総額の計算
  7. 相続税を計算する
    1. 相続税特有の税額計算の仕組み
    2. 相続税の税率

  8. 相続税を6stepで計算
    1. STEP1 法定相続分を確認する
    2. STEP2 課税遺産額を法定相続分で割り振る
    3. STEP3 相続税の速算表から税額を計算する
    4. STEP4 相続税の総額を計算する
    5. STEP5 相続人が実際に相続する財産額の割合に応じた相続税額を計算する
    6. STEP6 各相続人の相続税納付額を計算する(相続税の2割加算、税額控除)

  9. 相続税の税額控除、2割加算
    1. 配偶者の相続税から控除できる額の計算式
    2. 障害者控除・未成年者控除
    3. 相次相続控除
    4. 直近で贈与していたら「贈与税額控除」
    5. 相続税の2割加算
    6. 相続時精算課税

【相続税額は税務署が決めるんじゃない!?】

相続税は税務署から納税通知書が送られてきた納付書で納めるタイプの税金ではありません。

納税者が税金を計算して
「相続税は○○万円でしたので支払います。」
と、自ら申告書を作成して税額を計算して納税する申告納税方式となっています。

※固定資産税や自動車税、不動産取得税等は国等が納税金額を計算し、納付通知書が送られてきます、これを「賦課課税方式」といいます。

所得税の確定申告を行ったことがある人であれば、この相続税を自分で計算して申告するというイメージが分かりやすいかと思います。

ただし、所得税の申告と相続税の申告の難易度を比べたら、圧倒的に相続税の申告の難易度のほうが高く、所得税は自分で確定申告する人も多いですが、相続税申告は税理士に依頼する人のほうが多いといえます。

相続税の計算というと、専門家に依頼しないととてもわからない…というイメージをお持ちの方もおられるかもしれません。

しかし、相続税の計算は基本的な部分であれば専門知識がなかったとしても理解することはそれほど難しいことではありません。

実際の申告手続きについては税理士に相談するにしても、スムーズに手続きを進めるために相続税計算の大まかな流れについて理解しておくことは大切です。

〇2016年から2017年の相続税3つのポイント

まずは最近あった相続税の大改正についてみていきたいと思います。

「相続税が改正されて、税金の負担が大きくなるとはよく聞くけれど、自分にはどういう影響があるんだろう?節税のための対策をするとしたらどういうことから始めればいいの?」という視点でも確認しておきたいのが相続税の改正事項についてです。

特に納税者に影響の大きい点としては次の3つが挙げられます。

  1. ①相続税の基礎控除額が40%減少
  2. ②最高税率が50%から55%にアップ
  3. ③不動産所有者の相続税対策の必要性が増加

以下ではこれら3つについて順番に説明させていただきます。

◎①相続税の基礎控除が40%減少…相続税の課税対象者数が1.5倍に
相続税の計算は、「相続財産-基礎控除額」で計算した金額に相続税の税率をかけて計算します。

平成27年以降はこの基礎控除額の計算方法が以下のように変わりました。

平成27年以降の基礎控除額の計算方法

相続税基礎控除額の計算方法の改訂

※相続税基礎控除額の計算方法の改訂

例えば、法定相続人として妻と子供2人の合計3人がいたという場合の相続では、改正前は遺産の合計額が8000万円までであれば相続税はかかりませんでした。

これが改正後には4800万円の遺産から相続税がかかるように変更になっています。

改訂施行後の基礎控除額

※改訂施行後の基礎控除額

法定相続人の人数によって影響の大きさは違いますが、上の場合であれば基礎控除の金額が40%も減少したことになり、相続税の課税対象となる人は大幅に増えるものと思われます。

◎②最高税率が55%にアップ…富裕層の税負担が増加

相続税の税率は、法定相続分に応じて取得した遺産の金額によって異なります。(遺産の金額が大きくなるほど税率は高くなります)

これまでは最高税率が50%だったところ、平成27年以降は55%に増税されることとなったため、富裕層に属する人たちの負担が大きくなっています。

具体的な税率を見ると以下のようになります。

相続税の税率の改正前と改正後

※相続税の税率の改正前と改正後

なお、上の表にある「控除額」というのは、相続した遺産に税率をかけて計算した金額からさらに差し引きされる金額のことをいいます。

例えば、取得金額が4000万円だった場合には、4000万円×税率20%-200万円=600万円というように負担する相続税の金額を計算することになります。

◎③不動産所有者は課税対象になる可能性大
上でも解説させていただいたように、相続税の基礎控除額が大幅に小さくなったことによって、今後は相続税の課税対象となる人は大幅に増えるものと思われます。

特に、財産に占める不動産の割合が多いという方は注意が必要です。

というのも、日本では相続財産として残される財産は不動産が最も多く、相続財産の全体のおよそ4割を占めているのです(土地が37.99%、建物が5.34%で合計すると43.32%となります:平成27年のデータ)

相続財産の金額の推移

※相続財産の金額の推移

相続税の納税は現金で行う必要がありますから、不動産の形で財産を所有しているという方は「相続税を納税したくても現金が足りないので納付できない」という状態になってしまわないように特に注意が必要です。

どうしても納付するための現金が足りない…という場合にはせっかく相続した土地や建物を売却して納めなければならないというようなケースも少なくありませんから、早めに対策を講じておかなくてはなりません。

相続税対策については、税理士に相談することでさまざまな節税方法を提案してもらうことができますから、必要に応じてアドバイスを受けるようにしましょう。

あなたは相続税がかかる?かんたんチェック

相続税の金額はどうやって決まるの?

相続するすべての財産が相続税の対象

現金・預貯金、土地・建物、貴金属、美術品・骨董

相続財産が多ければ多いほど相続税額はアップ!

相続税は相続する財産が多ければ多いほど税額が高くなる仕組みになっています。

法定相続人ごとの課税対象額

大都市圏で地価が上昇していることもあって、相続税の対象となる世帯が増えています。自分は無関係とは考えずに、まずはチェックしてみてください。

相続人1人につきプラス600万円の控除

相続人の人数ごとの基礎控除額

※相続人の人数ごとの基礎控除額

法定相続人の人数が増えるほど控除額がアップ!

法定相続人というのは法律で定められた相続の権利がある人のことです。基礎控除として3000万円、相続人ひとりにつき600万円が相続する財産から控除されるため、相続人が多いほど控除される額が増えていきます。

改正による増税で課税対象者が拡大

2015年1月に実施された相続税の改正によって、相続税の基礎控除額4割も引き下げられたため、相続税の申告が必要となる世帯が大幅に増加しています。

実際、法改正後の相続税の申告件数は全国平均で1.5倍になっており、自分に相続税は関係ないと思っていると、いざ相続のときになって慌てることになりかねません。

ただし、相続税の申告の必要がある世帯=納税の必要がある世帯ではないことに注意が必要です。

相続税に関する各種控除を受けた結果、相続税がかからないとわかっている場合でも、相続税の申告は必要なのです。

実際は複雑な計算が必要になるため まずは早見表でチェックしてみよう!

相続税早見表 配偶者と子供の場合

※相続税早見表 配偶者と子供の場合

平均的な世帯は相続税を払う必要あり!
政府税制調査会の資料によれば、70歳以上の世帯(ふたり以上)の保有資産は全国平均で5961万円となっています。

その内訳をみてみると、金融資産が2026万円、不動産が3817万円です。
ただし、この数値は全国平均ですから、地価の高い都市部に持家がある場合、所有している不動産の評価額が上がり、より多くの資産を持っていることになります。

相続税の計算は非常に複雑なのですが、概算で相続税がかかるかどうかの早見表を作成しました。
上の表は、配偶者と子どもが相続人の場合のもので、子どもの立場からみると両親のどちらかがなくなった時を1次相続といいます。

表内の税額は相続人全員の合計となっており、個人の負担分は相続財産を取得した割合で変わってきます。

相続税早見表 配偶者と子供の場合(2次相続)

※相続税早見表 配偶者と子供の場合(2次相続)


2次相続では税額負担が上昇!

こちらの早見表は、相続人が子どものみの場合のものです。
子どもの立場からみると、残された親がなくなったケースにあたり、これを2次相続といいます。

相続では配偶者に対する税の優遇処置が大きいため、1次相続では大きな負担にならないことがほとんどです。
しかし、子どもだけの2次相続になると課税対象となる財産額が拡大することがわかります。

たとえば、前述の全国平均に近い6000万円の金融資産を相続した場合、配偶者と子どもひとりが相続人の1次相続では、概算で約90万円の相続税が必要です。
しかし、同額を子どもひとりが相続する2次相続では、税額は310万円に跳ね上がります。
平均的な金融資産を持つ家庭ですら、これだけの税負担になるのですから、相続税に対して真剣に考える必要があるのです。

相続税計算の4ステップ

相続税の計算は、大まかに分けると次の4つの順番で行います。

以下、順番に解説させていただきます。

正味の相続財産の計算

(1)正味の相続財産の計算
財産を所有している人が亡くなった場合、その財産はその人の家族が引き継ぐ(相続する)ことになります。
相続の対象となる財産はプラスの財産(資産)だけではなく、マイナスの財産(つまり借金)も含まれます。

マイナスの財産はプラスの財産から差し引くことができ、これを「債務控除」といいます。それでも借金が多い場合は、相続放棄や限定承認という方法を考えましょう。

ほか相続財産には、みなし相続財産非課税財産があります。
みなし相続財産とは、被相続人が亡くなった後に遺族に支払われる死亡保険金や死亡退職金などのお金のこと。
被相続人の固有財産とはいえないものの、実質的には相続財産とみなされているのです。

一方、仏壇や墓地・墓石などは非課税財産です。
このほか、気をつけたいのが贈与財産。
被相続人が亡くなる前3年以内に贈与された財産は相続財産とみなされるので覚えておきましょう。

相続財産まとめ

※相続財産まとめ

相続の対象となる財産一覧

プラスの財産

金融資産 現金、預貯金、有価証券(公社債、上場株式、投資信託など)
不動産 家屋(貸家も含む)、宅地(貸家建付地も含む)、農地、山林など
不動産上の権利 借地検、地上権など
動産 自転車、家財、黄金属、宝石、骨董品など
その他 ゴルフ会員権、リゾート会員権、特許権、著作権、商標など

マイナスの財産

借金 住宅ローンなどの借入金、未払い金など
保証責務 保証人、連帯保証人としての地位
公租公課 滞納している所得税、住民税、固定資産税、税金など
葬式費用 通常の通夜、葬儀社や寺などに支払った葬式費用一式※香典返し、初七日、四十九日などの法要の費用は除く
その他 損害賠償責務など

みなし相続財産

死亡保険金 生命保険金、損害保険金など。相続人に支払われた場合のみ、非課税枠の適用を受けられる
死亡退職金 退職金、功労金や、これに準ずる給与などで、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したもの。非課税枠の適用あり
その他 生命保険契約に関する権利、定期金に関する権利など

非課税財産

日常礼拝をしているもの 生前から所有していた墓地・墓石、霊廟、仏壇、仏具など※純金製の仏壇、骨董品の仏像など高額なものは除く
寄付財産 相続税の申告期限までに国または地方公共団体や公益を目的とする事業を行う特定法人に寄付したもの
公益事業用の財産 寺社の境内地など、公益を目的とする事業に使われることが確実なもの

贈与財産

贈与税がかかる贈与財産 被相続人が亡くなった日(相続開始日)前3年以内にもらった財産

相続税はこのプラスの財産からマイナスの財産を差し引きした「正味の相続財産」に対して課税されますので、まずはプラスの財産の金額と、マイナスの財産の金額を確定しなくてはなりません。

正味の遺産額の計算方法

※正味の遺産額の計算方法

例えば、亡くなった方の財産として銀行預金が1億円、借金が3000万円残されているという場合には、正味の相続財産は7000万円(1億円-3000万円)ということになります。

(2)相続財産の評価方法
相続税がどのくらいかかるかというのは結局のところ、相続財産がいくらくらいに評価されるかにかかってきます。では、各財産の評価の仕方がどのようになっているのかを見てみましょう。

現金預貯金、有価証券などの場合

現金や預貯金は相続発生時点での価格で見ればよいのでシンプルです。
ただ、有価証券の場合、株式については上場株式、非上場株式のどちらであるかによって異なります。

上場株式については毎日の終値や月平均値を基準にしていますので、証券会社などに問い合わせることで比較的簡単に知ることができます。
投資信託については、相続開始日(被相続人の死亡日)に解約請求又は買い取り請求を行ったとした場合に、支払いを受けることができる価格が評価額になります。
しかし、非上場株式は取引相場がないので会社の規模や状態によって評価方式が細かく分かれています。

相続人が証券会社や金融機関に残高証明書(または評価証明書)を請求する

上場株式(証券取引所に上場されている株式のこと)の場合

被相続人が死亡した日を基準にして、右記の4つの数値を算出

  • ①死亡日の最終価格
  • ②死亡月の最終価格の平均額
  • ③死亡前月の最終価格の平均額
  • ④死亡前々月の最終価格の平均額

①~④の中で最も低い価格評価額になる

投資信託などの場合

相続開始日(被相続人の死亡日)に解約請求または買い取り請求を行ったとした場合に、支払いを受けることができる価格が表価額になる

路線価による土地評価方法

市街地にある宅地については「路線価方式」という評価方式がとられていますが、これはその宅地が面している道路に付けられた値段を基準にして評価額を計算する方法です。

路線価が一覧で見られる「路線価図」というものがあり、税務署で調べることができるほか、インターネットでも公開されています。ただ、すべての土地について路線価図に掲載されている値段をそのまま使えるわけではなく、各土地の条件(土地の立地や形状など)を加味してあらかじめ決められた計算式を使い、補正を加えていきます(「画地調整」とよばれます)。

路線価方法

路線とは道路のことで、路線に面する標準的な宅地の1㎡あたり1,000円単位の評価額が、国税庁によって定められています。路線価に土地の面積をかけて土地の価格を計算。路線価は、毎年7月ごろに国税庁が公表する路線価図で確認することができます。

路線価図例

※路線価図例

30万円×100㎡3,000万円

路線価図にある「300C」の「300」が路線価。1㎡あたり1,000円単位なので、この場合の路線価は30万円。計算すると、評価額は3,000万円となる。

評価倍率法による土地評価方法

上記の路線価が定められていない地域は、「倍率方式」という方法を使って評価します。
倍率方式を使う場合はその宅地の固定資産税評価額に一定の倍率を掛けて価額を算出することになっています。
倍率についても一覧表になっており、これも税務署での閲覧以外にインターネットを使って調べることもできます。

倍率方式による評価額の計算式

※倍率方式による評価額の計算式


また、路線価方式、倍率方式ともに自用地(自分で自由に使える土地)ではないものは計算の仕方が変わってくることに注意が必要です。

借地(人から借りている土地)の場合では自用地の評価額に借地権の割合をかけて求めます。
また、逆に貸地(人に貸している土地)の場合では自用地としての評価額から借地権の価額を差し引いて計算することになります。

専門家からのアドバイス

古尾谷 裕昭

税理士:古尾谷 裕昭

土地の評価額=税額を下げる方法もあります

相続で節税対策するなら、土地の評価を下げることが効果的です。家屋の評価額は固定資産税の評価額になるため、あまり高くなりませんが、土地は立地条件などによっては高額な評価になることがあるからです。土地は路線価等を基準に評価していきますが、二路線以上に道路に接していれば価格が高くなります。反対に、減額要素としては、土地の形状がいびつ、間口が狭い、崖地、道路の中心から2m後退して建物を建てないといけないセットバックなどがあり、土地の状況によって評価額を下げることができます。税理士であっても土地の評価は難しい項目ですが、逆にどれだけ評価額を下げることができるかといった腕の見せ所でもあります。

※小規模宅地の特例とは

小規模宅地等の特例は、被相続人(亡くなった人)の自宅や店舗、事務所など、事業用に使っていた宅地につき大幅に評価額を下げてもらえる措置のことです。不動産の評価額を下げることにより、結果として算出される税額も下がることになります。

■ 3種類の小規模宅地の特例

小規模宅地等の特例をあてはめることができる宅地には、大まかに分けて3種類のタイプがあります。

1. 特定居住用宅地等

被相続人が住んでいた自宅の土地、被相続人と生計を一つにする親族が住んでいた宅地がこれにあたります。
相続した人が被相続人の配偶者であれば、何ら要件なしにこの特例の適用を受けることができます。他の親族でも受けられる場合がありますが、やや要件が厳しくなり「同居の親族」もしくは「同居でなければ被相続人に配偶者がおらず、相続人自身に過去3年、自分や配偶者名義の家がない」などの要件を満たさなければならないと定められています。
この要件に該当すれば、自宅の敷地330㎡まで相続税評価額を80%減額することができます。
特定居住用宅地等の評価額イメージ図(自宅敷地)

※特定居住用宅地等の評価額イメージ図(自宅敷地)

2. 特定事業用宅地等

被相続人や生計を一つにする親族の事業に使われていた宅地のことです。被相続人がオーナーになっている会社などが使っていた宅地であっても、「特定同族会社事業用宅地」として特例の対象になります。
この要件に該当すれば、店舗の敷地400㎡まで相続税評価額を50%減額することができます。
特定居住用宅地等の評価額イメージ図(店舗敷地)

※特定居住用宅地等の評価額イメージ図(店舗敷地)

3. 貸付事業用宅地等

被相続人や生計を一つにする親族が貸付事業に使っていた宅地のことです。

この要件に該当すれば貸家の敷地200㎡まで相続税評価額を50%減額することができます。

貸付事業用宅地等の評価額イメージ図

※貸付事業用宅地等の評価額イメージ図


小規模宅地等の特例は上手に使えばとても節税に有効なものですが、「居住していたのは誰か」「取得するのは誰か」「面積はどのくらいか」など、 利用にあたっての要件が若干複雑です。税務署や税理士などの判断を仰いで慎重に判断したいものです。

建物の評価方法

家屋の価額は固定資産税評価額がそのまま評価額となります。
固定資産税評価額は毎年、市区町村から送付されてくる固定資産税の納税通知書にある課税明細書からも把握することが出来ます。

課税明細書に記載のある「価格」のところが固定資産税評価額となります。

なお、貸家は自用家屋の60%または70%の評価になります。相続財産がいくらになるのかによって相続税の金額が変わることはもちろん、場合によっては相続税申告の要否までもが決まってくることがありますので、それぞれの計算を慎重に行わなくてはなりません。

生命保険の評価方法

「500万円掛ける法律で決められている相続できる人の数」で算出された金額分は相続税が非課税に成ります。

例えば、自分に生命保険をかけていたご主人が亡くなられて奥様が保険金を受け取った場合は、死亡保険金として相続税の対象になります。ただし、死亡保険金には、生命保険の非課税枠があります。(下記図参照)
受け取った保険金額から非課税額を差し引いた金額が生命保険の評価額となります。

生命保険金の非課税枠の計算例

※生命保険金の非課税枠の計算例


また、奥様に生命保険をかけていたご主人が亡くなられて奥様が生命保険会社からお金を受け取った場合は、解約返戻金として相続税の対象になります。

家庭用財産の評価方法

相続財産に含まれている動産すべてのものが課税対象になります。

具体的には、自動車・船舶、金やプラチナなどの貴金属、有名ブランド品やアクセサリー、骨董品、書画やその他の美術品、エアコンや洗濯機などの家電、家具、農機具、電話加入権、書籍や書類などが挙げられます。故人のライフスタイルや趣味などが色濃く表れているものも多く、財産価値の有無という観点から見ると、それほど価値の高くないものもあります。

専門家からのアドバイス

三ツ本 純

税理士:三ツ本 純

経験と知識で差が出る財産評価

課税遺産総額を計算するうえで必要になるなのが、相続財産の把握、つまり、それぞれの財産を適切に評価しなければなりません。
特に非上場株式や土地の評価については、それぞれのケースに適した評価を行うことが求められるため、どう評価するかが節税のポイントにもなってきます。
そのため、税理士のなかでも相続に精通している税理士とそうでない税理士とでは、評価金額が何千万と変わってくることまであり、納税額も大きく変わります。
こうしたことも含めて考えると、ご自身で相続税の申告を行うこともできますが、相続に詳しい税理士にご相談することをお勧めします。

相続税の基礎控除額の計算

相続税は一定額以上の相続財産がある場合にのみ課税されます。
簡単にいうと「お金持ち以外は相続税がかかることはない」ということですが、具体的に説明すると以下の通りです。

この「相続税がかかるお金持ち」と「そうでない人」をわける基準となるのが「相続税の基礎控除額」です。
相続税は、正味の相続財産から相続税の基礎控除額を差し引きした金額に対して課税されるため、もし「正味の相続財産相続税の基礎控除額」となっている場合にはそもそも相続税の発生もしなければ相続税の申告も必要ありません。

改正点のところでも説明しましたが、この基礎控除額がいくらになるかで相続税がかかるか?かからないか?いくらくらいかかるか?の最初の目安となってきますので、再度詳しく説明します。

相続税の基礎控除額は下記の計算で求めます。

相続税基礎控除額の計算式

※相続税基礎控除額の計算式

たとえば、父親が亡くなって、母親と子ども3人が相続人になるケースでは、法定相続人は、4人です。そこで、基礎控除は、3000万円+600万円×4人=5400万円になります。

よって、この事案では、遺産総額が5400万円以下なら相続税はかかりませんが、それを超える場合には、超える部分に対して相続税が課税されます。

法定相続人の数に応じた基礎控除額一覧

課税遺産総額の計算

正味の相続財産と相続税の基礎控除額がわかったら、次に「課税遺産総額」を計算します。
(計算式は以下のようになります)

課税遺産総額の計算式

※課税遺産総額の計算式

2でも少し解説させていただいた通り、正味の相続財産の金額が相続税の基礎控除の金額を下回っている場合(正味の相続財産<相続税の基礎控除額)、相続税の金額は0円ということになります。

例えば、
正味の相続財産が3000万円で、相続人の人数が3人という場合には、課税遺産総額は以下のように計算できます。
3000万円-(3000万円+600万円×3人)=0円未満(相続税は発生しません)

一方で、正味の相続財産が1億円あるという場合には、課税遺産総額は以下のようになります。

相続税を計算する

(1) 相続税特有の税額計算の仕組み
相続税の計算は、法定相続人が法定相続分で遺産を分割したものとして算出した各人の相続税を合計し、その相続税の総額を各相続人が実際に財産を取得した割合に応じて負担することになります。

相続税特有の税額計算の仕組み図

※相続税特有の税額計算の仕組み図


それでは具体的に相続税額の計算についてみていきましょう。

課税遺産総額の金額が計算できたら、次に相続人となる人それぞれが法定相続分※で取得したものとみなして相続税額を計算し、その相続税の総額をまずは計算していきます。
この相続税の総額を各相続人が実際に取得する相続分に応じ、相続税の総額を按分して各相続人の相続税額を計算します。

最後に、各相続人の相続税額から適用できる税額控除を差し引いた残額が各相続人の最終の相続税納付額となります。

(参考1)法定相続分とは?

法定相続分というのは、法定相続人(民法で定められた範囲の相続人)の誰に、どれだけ相続分があるのかということを決めた民法のルールのことです。民法の基本的な考え方としては、配偶者は被相続人(亡くなった人)の財産を形成することに貢献しており、被相続人が死亡した後もその生活をある程度保障しなければならないという観点から、離婚や死別などしていなければ無条件に相続人になりますし、その相続分も他の立場の相続人より多く定められています。

極端な話をすれば、結婚して1日しか経たずに被相続人が死亡した場合でも、配偶者の相続分は50年連れ添った人と同じなのです。こういった背景から、高齢者の再婚がその子供によって反対される事例も珍しくありません。

法定相続人は基本的な親族の相続分を定めたものではあるものの、決してその通りでなければならないということではなく、たとえば遺言書で法定相続分と異なる相続分を定めてもかまいませんし、遺産分割協議が成立すれば結果的に法定相続分と異なる割合になったとしても違法ではないのです。実際、ほとんどの家庭では遺産分割協議を行って法定相続分と異なる割合で相続しているのが実情でしょう。

(2)相続税の税率
相続税は相続財産が多くなるほど税率が高くなる累進課税の仕組みを採用しています。なお、相続税の課税標準となる金額は上記で計算した正味の相続財産から相続税の基礎控除額を差し引いた金額となります。

相続税の税率

※「将来的に相続が発生するときに相続税を払うか、それとも生きているうちに贈与税を払っておくか?」は節税対策を考えるときに問題になるテーマですね。

特に気になるのが税率ですが、相続税、贈与税ともに最大税率は55%にもなりますから、これら2つの税金の計算方法を理解しておくことは大切です。

(参考2)法定相続分の具体的割合

法定相続分は相続人のケースによって以下のように定められています。

① 相続人が配偶者の場合

法定相続分は、配偶者が1/2、子が1/2となります。子が複数いる場合は子の1/2をそれぞれ按分します。

② 相続人が配偶者直系尊属の場合

法定相続分は、配偶者が2/3、直系尊属が1/3となります。直系尊属が複数いる場合(父と母など)は、1/3をそれぞれ按分します。

③ 相続人が配偶者兄弟姉妹の場合

法定相続分は、配偶者が3/4、兄弟姉妹が1/4となります。兄弟姉妹が複数いる場合は、1/4をそれぞれ按分します。

④ 相続人が配偶者のみの場合

相続人が配偶者のみの場合は、配偶者がすべての財産を受け継ぎます。

⑤ 被相続人に配偶者がいない場合

相続人が子のみ、直系尊属のみ、兄弟姉妹のみの場合、相続人となった者がすべての遺産を受け継ぎます。複数いる場合は人数で按分します。

代襲相続の場合

代襲相続の法定相続分は、本来の相続人の相続分と同じです。代襲者(代襲相続で相続人となる人)が複数いる場合は、その相続分を按分します。
※ 配偶者は必ず法定相続人になり、相続分を持ちます。
※ 非嫡出子の相続分は嫡出子の1/2となります。
※ 子供が養子であっても実子と同じ法定相続分となります。
※ 相続放棄した人は、はじめから相続人とならなかったものとみなされます。

相続税を6stepで計算

相続税を6stepで計算

それでは事例でみていきましょう。

ここでは課税遺産総額は5200万円で、相続人として亡くなった方の配偶者(妻)、子供2人(長男と次男)がいる場合を考えてみます。遺産分割はそれぞれ、配偶者(妻)が4000万、子供がそれぞれ600万円ずつで相続するものとして相続税が各人いくらかかるのか?について見ていきます。

法定相続分は配偶者と子供2人ですので、それぞれ下記のとおりになります。

妻
2分の1
長男
長男
4分の1
次男
次男
4分の1

実際に取得する相続財産額とは異なりますが、まずは各相続人が法定相続分で相続したものとしたものとして課税遺産総額を割り振ります。

STEP.02
課税遺産額を法定相続分で割り振る

妻
5200万円×2分の1=2600万円
長男
長男
5200万円×4分の1=1300万円
次男
次男
5200万円×4分の1=1300万円

STEP.03
相続税の速算表から税額を計算する

上で計算した各人の相続税額をもとに、相続税の具体的な金額を計算していきます。
相続税の速算表というのは、課税遺産総額の金額によって異なる相続税を計算する一覧表のようなもので、一部を抜粋すると以下のようになっています。

課税遺産総額1000万円超-3000万円以下 相続税率は15%、控除額は50万円
課税遺産総額3000万円超-5000万円以下 相続税率は20%、控除額は200万円
課税遺産総額5000万円超-1億円以下 相続税率は30%、控除額は700万円

この速算表に従って、法定相続分により取得する財産に対する相続税額を計算すると以下のようになります。

妻
妻の
相続税額
2600万円×相続税率15%-控除額50万円=340万円
長男
長男の
相続税額
1300万円×相続税率15%-控除額50万円=145万円
次男
次男の
相続税額
1300万円×相続税率15%-控除額50万円=145万円

STEP.04
相続税の総額を計算する

相続人がそれぞれ法定相続分で相続したものとして計算した相続税額を合算して相続税の総額を計算します。

今回の事例でいいますと、相続税総額630万円になってきます。

STEP.05
相続人が実際に相続する財産額の割合に応じた相続税額を計算する

今回の事例では、課税遺産総額は5200万円、遺産分割協議で、妻4000万円、長男600万円、次男600万円で相続しますので、相続人それぞれが取得する相続財産割合に応じて相続税の総額を按分して、個々の相続人の相続税を計算します。

各相続人が実際に取得することとなる相続財産

妻
妻の
相続財産
4000万円
長男
長男の
相続財産
600万円
次男
次男の
相続財産
600万円

相続税の総額は630万円ですから、相続人それぞれが実際に相続する財産の負担割合でこれを按分し、各相続人それぞれの相続税額を計算します。

妻
妻の
相続税額
630万円×4000万円/5200万円=484万
長男
長男の
相続税額
630万円×600万円/5200万円=72万
次男
次男の
相続税額
630万円×600万円/5200万円=72万

これが各相続人が実際に納付する相続税額ということになります。

専門家からのアドバイス

行政書士:本間 剛

法定相続分をしっかり確認!

相続税は、まず法定相続人が法定相続分を相続したものとして各法定相続人の税額を算出します。
各法定相続人の税額を合計したものが相続税の総額となります。たとえ、法定相続人以外に相続する人がいたとしても、相続税の総額を計算する際は無視されます。
ここがわかりにくい方が多いようですが、あくまでも税額の計算は法定相続したものとして計算するということです。
法定相続の確定はもちろん、法定相続分を間違えると税金計算に影響を及ぼします。法定相続人の数が多いケースや多様な法定相続人がいるケースの相続では法定相続分も間違いやすいので、しっかり確認しておきましょう。

STEP.06
各相続人の相続税納付額を計算する(相続税の2割加算、税額控除)

ただし、配偶者は被相続人の相続財産を取得した場合、「配偶者の税額軽減」の制度を適用できるため、法定相続分が1億6,000万円までであれば1億6,000万円までの取得分が非課税となります。

今回のケースでは相続人に配偶者がいるため配偶者の税額軽減を適用します。
(それ以外の税額控除はないものとします)

妻
妻の
相続税額
630万円×4000万円/5200万円=484万
⇒配偶者の税額軽減の適用により 0円
長男
長男の
相続税額
630万円×600万円/5200万円=72万
次男
次男の
相続税額
630万円×600万円/5200万円=72万

また、相続税には税額控除の制度や一親等の血族及び配偶者以外が相続人の場合には、算出した相続税額の20%相当額を加算する「相続税の2割加算」といった制度があります。
次の章では、これら税額控除、相続税の2割加算について見ていく事にしましょう。

5 相続税の税額控除、2割加算

相続税には相続税を減額できる税額控除の制度、また、相続人が一親等の血族及び配偶者以外の人で有る場合には、相続税の2割に相当する金額が加算される制度があります。

(1) 配偶者の税額軽減(配偶者控除)
お亡くなりになった被相続人の配偶者が相続財産を取得した場合、その配偶者が取得した相続財産にかかる相続税額が大幅に軽減される「配偶者の税額軽減」を適用することができます。配偶者は被相続人の財産形成や維持に貢献したと考えられるので、被相続人の亡き後も生活ができる様に、多くの財産を手元に残しておけるような配慮がなされているのです。ただし、配偶者には内縁関係にある妻や愛人は含まれません。婚姻届を提出し、法的に正式に夫婦となった方のみ、配偶者控除の対象となります。
また、配偶者控除を適用して相続税額がゼロになる場合においても、相続税の申告書を提出する必要があります。

1.配偶者の相続税から控除できる額の計算式

相続税の総額 下記①と②のうち少ない金額 配偶者税額軽減税
相続税の課税価格の合計
  • ① 配偶者の法定相続分に相当する額(1億6,000万円未満のときは、1億6,000万円

  • ② 配偶者が実際に取得した額(配偶者の課税価格)

たとえば、配偶者の法定相続分が3億円であれば3億円、法定相続分が1億6,000万円までであれば1億6,000万円までの取得分が非課税となります。

(2) その他の税額控除

1.障害者控除・未成年者控除

相続又は遺贈により財産を取得した者が障害者又は未成年者である場合には、それぞれ下記計算式によって求めた金額を控除することができます。

※引ききれないときはその未成年者または障害者を扶養する親族とされる相続人の相続税から控除することが出来ます。

①. 障害者控除

障害者 : 10万円 × (85歳 - その相続人の年齢)= 障害者控除額

特別障害者 : 20万円 × (85歳 - その相続人の年齢)= 障害者控除額

②. 未成年者控除

10万円 × (20歳 - その相続人の年齢)= 未成年者控除額

2. 相似相続控除

ある一定の期間内に立て続けに相続が発生することを相次相続といいます。
例えば、父が亡くなり母が遺産を相続し、すぐに母が亡くなったケースです。相続が発生する度に相続税が課されることになりますので、短い期間に同じ財産に対して再び相続税が課税されることになります。この二重課税による税負担を防ぐために、短期間に相次いで相続が発生した場合にはこの相次相続控除が適用されます。
この場合の短期間とは、具体的には10年以内に続けて相続が発生した場合のことを言います。

1. 相次相続控除の計算

  • A:今回の被相続人が前回の相続時に取得した財産に課された相続税額
  • B:今回の被相続人が前回の相続時に取得した財産の価額
  • C:今回の相続により相続人と受遺者が取得した財産の総額
  • D:今回の相続でその控除対象者が取得した財産の価額
  • E:前回の相続から今回の相続までの年数(1年未満は切り捨て)

【適用要件】

  • 1 被相続人の相続人であること
  • 2 その相続の開始前10年以内に開始した相続により被相続人が財産を取得していること
  • 3 その相続の開始前10年以内に開始した財産について、被相続人に対し相続税が課税されたこと

直近で贈与していたら「贈与税額控除」

故人が亡くなる3年前以内に、相続人が財産を贈与してもらっていた場合、すでに支払った贈与税の金額が相続税の金額から差し引かれる制度が「贈与税額控除」です。

例えば、故人が亡くなる1年前に、故人の子供が1,000万円の贈与を受けたときに、いったん贈与税を納めていたとします。贈与税の金額は「(贈与された金額-基礎控除額)×金額に応じて決められた税率-決められた控除額」で求めます。

贈与税額の計算方法
贈与税額の計算方法

※贈与税額の計算方法

贈与税率表

贈与税率表

この式で計算すると
(1,000万円-基礎控除額110万円)×税率40%-控除額125万円=231万円が贈与税です。

231万円を贈与税として、子供がいったん納付します。その後、故人が亡くなったときに5,000万円相続したとします。相続税は、相続した5,000万円に贈与された1000万円をプラスして計算します。ほかに相続人がいない場合、相続税を課税する財産の総額は、相続した財産5,000万円+贈与された財産1,000万円=6,000万円です。

この金額をもとに相続税を計算すると
(課税する財産の総額6,000万円-基礎控除額3,600万円)×税率15%-控除額50万円=310万円です。
この金額からすでに納付した贈与税の金額を差し引くことができます。

310万円-贈与税231万円=79万円が、納付する相続税の金額です。
贈与された財産の金額は、その財産の相続開始時の金額ではなく、贈与されたときの金額を相続財産にプラスします。

贈与税の基礎控除額110万円以下の財産でも、相続税の計算をするときにはプラスされるので注意が必要です。

相続税の2割加算

父母、子、配偶者以外が遺産を取得する場合は相続税額の20%を加算します。具体的に2割加算される対象は下記のとおりです。

  • 兄弟姉妹の相続人
  • 祖父祖母の相続人
  • 遺言等で血のつながりがなく財産をもらう人
  • 遺言等で財産をもらう孫

ちなみに代襲相続によって孫が相続人になる場合は相続する場合には2割加算は適用されません。

※代襲相続

仮に親をA、その子供をB、Bの子供(=Aの孫)をCとします。通常はAが亡くなり、Aの財産をBが相続し、その次にBが亡くなり、Bの財産をCが相続するという流れになることが多くなるでしょう。しかし、家庭によってはAよりもBの方が先に亡くなってしまうこともあります。そのような場合にCがBに代わってAの財産を相続できるというのが「代襲相続」です。なお、この場合のBのことを「被代襲者」Cのことを「代襲者(代襲相続人)」とよびます。

代襲相続のイメージ

※代襲相続のイメージ

相続時精算課税

生前に相続時精算課税制度を活用して贈与を行った場合には、生前に贈与してもらった財産を相続時に持ち戻し、相続財産に含めて相続税を計算していきます。

※相続時精算課税

相続時精算課税制度とは、相続が発生する前(つまり財産を残す人が生きている間)に贈与の形で財産を渡しておくことにより、財産の分配をよりスムーズに行う方法のことです。
具体的には、贈与を行なった時に「この贈与は相続時精算課税制度の対象となる贈与ですよ」と税務署に届出を行なっておくだけで、2500万円までの贈与であれば贈与税は非課税としてもらうことができるのです。

専門家からのアドバイス

税理士:古尾谷 裕昭

税額控除の適用漏れや加算に注意!

法定相続分で計算した相続税の総額に実際に相続する人の相続割合をかけた納税額に、軽減や加算、控除を適用したものが最終的な納税額になります。
上で紹介した相続税の税額控除以外に、10年間に2回以上の相続があった場合税負担が軽減される「相次相続控除」、外国にある財産を相続し、外国の相続税が課税された場合控除される「外国税額控除」、相続時精算課税制度を適用していた場合、相続税額から、相続時精算課税制度における贈与税額を控除する「贈与税額の控除(精算課税)」という3つの控除があります。
なお、一親等の血族及び配偶者以外が相続した場合、相続税額の20%が加算されます。

 

その他参考記事

参考:相続に関する基礎知識を図解で分かりやすく解説!

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