遺産相続が起こったら相続人の確定が重要!

遺産相続が起こったら相続人の確定が重要!

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相続手続きの中で最初にやらなければならないのは「相続人は誰か」を確定させることです。「自分たち兄弟だけというのがもうわかっているから大丈夫」と思うかもしれませんが、意外な落とし穴があることもあるのです。ここでは、「相続人の確定方法」について詳しく見てみましょう。

相続人が欠けると遺産分割協議が無効になる!

遺産分割協議というのは、法定相続分(民法で定められた相続分)とは異なる割合で相続財産を分けたい場合に法定相続人(民法で定められた範囲の相続人)全員で分け方についての話し合いをすることです。法定相続分というのは家庭の事情を考慮せずに民法で画一的に決められたものですから、ほとんどの家庭ではさまざまな事情でそれを補正しなければならないことになります。遺産分割協議が法的に効力を持つためには、遺産分割協議書を作って法定相続人全員が署名、実印での押印をしなくてはなりません。つまり、一人でも欠けてしまえば有効な協議をすることはできないわけです。

相続人の確定とは?

相続人の確定はどのように行えばよいのでしょうか。これは相続人の自己申告では効力がなく、戸籍を使って証明しなければなりません。不動産の名義変更や銀行預金の解約のためには法務局、銀行といった第三者に戸籍を出す必要があります。戸籍は、被相続人(亡くなった人)が死亡してから原則として出生まですべてを遡り、除籍謄本や改正原戸籍といった古いものまで取得します。こういったものを取得して調べると、現在判明している相続人たちも知らなかった前婚での子供などが出てくるケースも時々あるのです。

相続人の確定方法

被相続人の「出生までの戸籍を遡る」という意味は、役所側の都合でコンピュータ化される前の戸籍や、戸籍法が改正される前の戸籍、婚姻前の戸籍、転籍前の戸籍など、被相続人の名前が載っていたものをすべて取るということです。被相続人に子供が生まれたとしても、その子供がたとえば婚姻で戸籍を抜け、その後に被相続人の戸籍がコンピュータ化されてしまえばその子供はコンピュータ化された後の分には載ってきませんので、前のものまで遡る必要があるということになります。同様に、被相続人に婚姻前の子供がいた場合でも、婚姻して新しい戸籍ができてしまえばそこにはその子供の名前は載ってきませんのでわからないことになります。こういった理由で「すべての戸籍を取り、すべての子供を判明させる」という作業は相続においては不可欠なのです。そして、被相続人の子供がすべて判明したら、その子供が現在も生きているか(=相続人なのか)を証明するために相続人自身の「現在の戸籍」を取ることが必要です。被相続人の子供も亡くなっている場合、そのまた相続人が遺産分割協議に参加することになります。ただし、死亡の先後関係により「代襲相続」となれば遺産分割協議に参加すべき人が変わってくる点にも注意が必要です。

相続人が確定したら遺産分割協議をする!

相続人全員と相続財産すべてがわかったら、遺産分割協議を始めます。結婚前や前婚での子供などは他の相続人がまったくその存在を知らず、戸籍で初めてわかって驚くというケースもありますから、戸籍の収集が終わるまでは焦らず待っておく方がよいでしょう。なお、「相続人も亡くなっている」「相続人の中に連絡を取ることができない人がいる」「相続人の中に認知症の人がいる」など一般的なケースと異なる場合、参加するべき人を誤らないためにも一度専門家への相談をおすすめします。
相続人の確定は、その後の相続手続きすべてに影響してくるという意味で最も大切なプロセスです。ここで間違えると、いざ名義変更や申告などの段階で全部やり直しとなってしまう危険もありますから、特に相続人が多かったり、関係が複雑だったりといった家庭においては慎重にすることが大切です。

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